SJCスタッフMiko:断酒体験記 ~奇跡の5日間 ①底付き編~

目次

自己紹介

はじめまして。メンタルヘルサーのMikoと申します。SJCのスタッフ・管理者をしております。

先ずは、簡単に自己紹介をさせていただきます。

  • 41歳、社会人歴17年の男性
  • 2018年(34歳時)にアルコール依存症を発症・診断
  • 禁酒・断酒のオンラインコミュニティに参加し、断酒7年近くを継続中
  • 現在育休中。社会人を継続しながら、SJCコミュニティのスタッフ・管理者に従事
  • 依存症について、『ダメ・ゼッタイ』、や『0か100』のような極端な立場でなく、
    ハームリダクション(害を減らして、根本原因に向き合う)推進者

2018年12月6日、私は断酒をスタートしました。

そしてその5日後、禁酒・断酒実現プロデューサー小太郎さんのYouTube、旧コミュニティと出会い、私の断酒人生を決定づけるものとなりました。

私はその5日間を「奇跡の5日間」と呼んでいます。

初投稿の今回は、その奇跡の5日間の紹介をしようと思います。今回の投稿は「①底付き編」です。

底付きとは

底付きとは、アルコール依存症の治療において重要な概念で、「これ以上飲酒を続けることができない」という状況に陥ることを指します。

身体的・精神的・社会的に限界を迎え、本人が「もうダメだ」と心の底から実感する状態のことです。

私の飲酒歴と症状の悪化

思い返せば、18歳頃からほぼ毎日飲酒をしていた私は、仕事のストレスや従来から抱えている精神疾患も相まって、2018年頃に酒量が急激に増加してきました。

当時は毎日500mlのビール缶6缶、ストロングゼロ2〜3缶を飲んで、毎日記憶を飛ばす日々を送っていました。

そして、ついに連続飲酒が発症しました。

連続飲酒とは、アルコール依存症の症状の一つで、アルコールの血中濃度を一定以上に保つために、朝から晩まで継続的に飲酒を続ける状態のことです。この状態では、アルコールが体内から抜けると離脱症状が現れるため、それを避けるために飲酒を続けてしまいます。

連続飲酒の日々

仕事のある日に早朝4時に起きて、まずはビール一杯。次に6時、7時に立て続けにビールを飲みます。

もうアルコールが身体に入っていないと、仕事に行くことすらできない状態でした。

当時はマスクをして出社していましたが、酒臭いのはバレていたと思います。出社している間も常に飲みたい気持ちが湧いてきて、でも仕事中だけは流石に飲んだらダメだという、訳の分からないプライドだけはあり、そこはノンアルコールビールを飲んでやり過ごしていました。

限界への到達

そんな日々が長く続くはずもありません。3か月ほど連続飲酒状態が続いた私は、身体もメンタルもボロボロになってしまい、お酒をいくら飲んでも眠れなくなってしまいました。

今でも鮮明に覚えている2018年12月5日。もう私は泣きながら飲んでいました。「飲むのを止めたい、でもどうしても止めることができない」という状況でした。

最初はノンアルコールビールやほろ酔い等、度数の少ないお酒でやり過ごそうとするのですが、身体がすぐに離脱症状を起こしてしまい、強い酒を求めてしまうのです。

離脱症状とは、アルコールなどの依存性物質を長期間摂取していた人が、その摂取を中止または減量した際に現れる身体的・精神的症状のことです。手の震え、発汗、不安、イライラ、幻覚、けいれんなどが現れることがあります。

底付きの瞬間

私は最終的に居酒屋で2軒、計10杯程度チューハイを飲んだ後、さらに家に帰りビール6缶、ストロングゼロ3缶、スパークリングワイン1本を飲みました。

普段ならそれでブラックアウト(記憶を失う状態)して気絶するように眠れていたのですが、この日はそれでも眠れませんでした。仕事の時間が迫ってくる、早く寝なくては……。

私はお酒と一緒に不眠症で処方されていた睡眠薬を飲みました。それでも眠れず、また酒を飲む……。そんな自死行為に等しい行動をしてしまって、ついに明け方に完全にブラックアウトしました。

数時間後の朝、起きたらそこには大量のお酒の空き缶、そして空になった睡眠薬のシート、そして猛烈な二日酔いとともに目覚めました。

私は血の気が引きました。「何てひどい飲み方をしてしまったんだ」と。

こんな飲み方をしていたら、必ず近いうちに死んでしまう。そして、立ち上がることのできないような猛烈な二日酔い。

この明け方の惨状に、初めて自分がお酒で命を落としかけていることに気づきました。これが私の酒での底付きです。

体験の共有

私は色々な断酒コミュニティに入っていましたが、この底付きのお話をすると、大体引かれるレベルで、「それはひどかったですね、よく生きていましたね」と言われることが多いです。

ただ、私はまだ知らなかったのです。真の地獄=断酒時の離脱症状はこれからだということに。

今回の記事はここまで。離脱症状のお話はまた別の機会にします。

最後に

こんな私でも、断酒することができました。もう7年近く続いています。
そして今では、コミュニティの管理者として皆さんをサポートする立場になることができました。

私のようにここまでひどい状況でなくても、ちょっと酒量が増えて困っている、酒のトラブルが増えてきた、家族からお酒について言われるようになったという方、多いと思います。

**「まだ大丈夫」と思っているうちに、ぜひ行動してください。**
アルコール依存症は進行性の病気です。私のように底付きを経験する前に、今の段階で立ち止まることができれば、それに越したことはありません。

**アルコール依存症は孤独と秘密を餌にして症状を悪化させていきます。**
だからこそ、SJCで孤独と秘密をなくし、一緒にお酒に囚われない生活を始めてみませんか?

私が7年前に出会った禁酒・断酒実現プロデューサー小太郎さんのコミュニティは、私の人生を変えてくれました。今度は私が、皆さんの人生を変えるお手伝いをしたいと思っています。

**どんなに深刻な状況からでも、コミュニティの力で立ち直ることができるはずです。**
一人で抱え込まず、ぜひ一歩踏み出してください。私たちがここでお待ちしています。

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